特定技能外国人の受け入れ機関となるための要件・条件まとめ|受け入れる際の流れや注意点も
人手不足に悩む企業・団体の中には、特定技能外国人の受け入れを検討するところも多いですが、企業が特定技能人材を受け入れるには、どのような条件を満たせば良いのでしょうか。
そこで今回は、主に医療や介護、飲食料品製造の分野で1号特定技能外国人の就労・学習の支援を行うルポゼソリューションが、企業が特定技能外国人を受け入れる「所属機関」になるための条件、また所属機関として特定技能人材を雇用し続けるための義務等を解説していきます。
また併せて、特定技能外国人を受け入れる際の注意点や、実際に採用・雇用する時の流れについても紹介しますので、特定技能人材の採用を検討中という企業様は参考としてご覧ください。
目次
特定技能とは?基本情報まとめ

特定技能外国人を受け入れる上で企業が満たすべき条件の前に、まずは、特定技能がどのような制度・在留資格なのか、改めて確認していきましょう。
特定技能は、国内では必要数の人材を確保することが難しいと考えられる特定の産業分野において、一定の専門性と技能を持つ外国人を雇用するために創設された制度、仕組みのことです。
2025年9月現在、特定技能人材の受け入れが許可されている産業分野は、以下の16分野です。
特定技能人材の受け入れが行われている16の産業分野
- 介護分野
- ビルクリーニング分野
- 工業製品製造業分野
- 建設分野
- 造船・舶用工業分野
- 自動車整備分野
- 航空分野
- 宿泊分野
- 自動車運送業分野
- 鉄道分野
- 農業分野
- 漁業分野
- 飲食料品製造業分野
- 外食業分野
- 林業分野
- 木材産業分野
なお、特定技能には1号と2号があります。特定技能1号の在留資格を取得するには、試験等で一定以上の日本語能力があること、そして就労予定の産業分野において即戦力として働けるだけの技能があることを証明しなければなりません(※技能実習2号を良好に修了した場合を除く)。
一方で、1号から移行することを前提とした特定技能2号資格を取得する際は、より熟練した技能を有していることが求められるため、1号よりも高度な技能試験に合格する必要があります。
さらに就労する産業分野によっては、1号よりも高い日本語能力を有することを証明する日本語能力試験等への合格を求められる場合もあります。その他、在留可能期間や家族の帯同の可否について特定技能1号と2号の違いを以下の一覧にまとめましたので、参考としてご覧ください。
| 特定技能1号の場合 | 在留可能な期間 | 最長で通算5年までが上限 |
|---|---|---|
| 家族帯同の可否 | 原則として不可 | |
| 特定技能2号の場合 | 在留可能な期間 | 期間の上限なし (ただし更新の申請は必要) |
| 家族帯同の可否 | 要件さえ満たせば認められる |
【参考】特定技能外国人受入れに関する運用要領、制度の概要 | 在留資格 特定技能 | 外務省
ただし、特定技能2号の受け入れ対象となっている産業分野は、先述した16の産業分野のうち、介護・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の5分野を除く、11分野のみとなります。産業分野によっては、特定技能1号から2号への切り替えができないこともあるため、注意が必要です。
企業が特定技能人材を受け入れるための条件

特定技能制度、及び特定技能1号・2号の違いを大まかに理解できたら、次は、企業や団体が特定技能外国人の受け入れ機関(=所属機関)になるための条件について、見ていきましょう。
企業や団体が特定技能人材の受け入れ機関となるために満たすべき条件、そして特定技能外国人の雇用期間中に果たすべき義務としては、それぞれ以下のようなものが挙げられます。
【参考】「外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」、「特定技能ガイドブック~特定技能外国人の雇用を考えている事業者の方へ~」
企業や団体が特定技能人材の受け入れ機関となるための条件
まず、産業分野に関わらず、特定技能外国人を受け入れるすべての企業・団体に課せられる条件としては、大きく以下の4点です。
特定技能外国人と適切な条件で雇用契約を結ぶこと
特定技能人材は、派遣雇用が認められている農業・漁業の分野を除き、原則として受け入れ企業と外国人との間で以下のような条件を満たす契約を結び、直接雇用しなければなりません。
- 雇用形態はフルタイム(週30時間以上/年間217日以上の勤務形態)の正社員
- 給与の水準は同じ業務に従事する日本人と同等、またはそれ以上とする
- 法律で「特定技能人材が従事可能」と認められた範囲の業務だけを行ってもらう
- 特定技能外国人が一時帰国を希望した場合は、きちんと休暇を取得させる
- 外国人本人が帰国旅費を負担できない場合は受け入れ機関が負担し、雇用契約の終了後に円滑に出国できるような措置を講じる など
受け入れ機関が満たすべき条件をすべてクリアしていること
特定技能外国人の受け入れ機関となる企業、団体には、問題なく特定技能外国人を雇用できる企業であることの証明として、最低限、以下のような条件を満たすことが求められます。
- 雇用労働や租税、社会保険に関する法令を遵守していること
- 1年以内に、外国人が就労予定の業務を行う人材を会社都合で離職させていないこと
- 1年以内に、受け入れ機関の責めに帰すべき事由により行方不明者を出していないこと
- 過去5年以内に出入国・労働法令違反をするなど、欠格事由に該当していないこと
- 特定技能外国人に対する報酬を、本人名義の預貯金口座へ振込等によって支払うこと
- 中長期在留者の受け入れ、または管理を適正に行った実績のある企業・団体であること
- 外国人が十分に理解できる言語で、支援を実施できる体制を構築していること(※)
- 役職員から欠格事由に該当しない支援責任者、支援担当者を選任していること(※) など
ただし、上記のうち※がついている条件については、特定技能1号外国人の支援計画の作成・実施を登録支援機関に全部委託する場合は、満たしていなくても問題ありません。
外国人を支援する体制があり、その計画が適切であること
特定技能外国人のうち、1号人材は受け入れ機関または登録支援機関による支援の対象です。
そのため、特定技能人材1号の受け入れ機関は自社内で、または登録支援機関に委託して以下の「支援業務の10項目」に則した支援計画を作成し、1号人材が日本で問題なく働き、日常生活を送っていけるように支援を提供しなければなりません。
- 事前ガイダンスの実施
- 出入国する際の送迎
- 住居確保・生活に必要な契約の支援
- 生活オリエンテーション
- 公的手続きなどへの同行
- 日本語学習の機会の提供
- 相談・苦情への対応
- 日本人との交流促進
- 転職支援(人員整理等の場合)
- 定期的な面談・行政機関への通報
なお、受け入れ機関が満たすべき条件の説明時にも触れましたが、上記のような支援は、外国人本人が十分に理解できる言語で提供する必要がありますので、併せて覚えておきましょう。
ルポゼソリューションの強み・特定技能外国人の登録支援機関としての特徴はこちら!
各分野の「特定技能協議会」に入会すること
特定技能外国人の受け入れ機関には、特定技能外国人の監督、及び問題が確認された場合の調査や保護の他、企業への情報周知等の活動も行う特定技能協議会の会員になる義務があります。
出入国在留管理庁に対して特定技能外国人に関する諸申請を行う前に、自社の産業分野を管轄する省庁が設置した特定技能協議会へ入会し、入会証明書の発行を受ける必要があると覚えておいてください。
特定技能人材の受け入れ期間中に企業側に求められることは?
特定技能外国人を受け入れた後、受け入れ期間中に企業が対応するべきこととしては、大きく以下の3つが挙げられます。基本的には、先述した「企業や団体が特定技能の受け入れ機関となるための条件」として挙げたことを、確実に履行すれば問題ないと理解しておきましょう。
- 特定技能外国人と締結した雇用契約を確実に履行すること
- 計画通りの適切な支援を特定技能外国人に提供すること
- 出入国在留管理庁やハローワークへの定期、または随時の届出を適切に行うこと
条件と併せて確認!特定技能人材を受け入れるまでの流れ
ここからは、特定技能外国人を自社の人材として受け入れるまでの具体的な流れについて紹介していきます。受け入れ機関となるための条件と併せて、こちらも確認しておきましょう。
【参考】「特定技能ガイドブック~特定技能外国人の雇用を考えている事業者の方へ~」
日本に滞在している外国人を特定技能人材として受け入れる場合
まず、技能実習2号人材など、すでに日本に滞在・就労している外国人を採用し、特定技能1号人材として自社で受け入れる際の大まかな流れは、以下の通りです。
- 試験に合格、または技能実習2号を修了して在留資格の取得条件を満たす人材を採用
- 外国人と受け入れ機関との間で雇用契約を結び、ガイダンスと健康診断を実施
- 特定技能外国人の支援計画を策定
- 管轄の地方出入国在留管理局へ、在留資格変更許可申請を行う
- 特定技能1号の在留資格を取得
- 就労開始
海外で暮らしている外国人を特定技能人材として受け入れる場合
対して、海外で暮らす外国人を特定技能人材として雇用する場合の流れは、以下の通りです。
- 試験に合格、または技能実習2号を修了し、在留資格の取得条件を満たす人材を採用
- 外国人と受け入れ機関との間で雇用契約を結び、ガイダンスと健康診断を実施
- 特定技能外国人の支援計画を策定
- 管轄の地方出入国在留管理局へ、在留資格認定証明書交付申請を行う
- 受け入れ機関が受領した在留資格認定証明書を、外国人本人へ送付
- 外国人本人から在外公館に対し、査証(ビザ)を申請、発給を受ける
- 受領したビザを持って外国人が日本へ入国、就労開始
【ルポゼソリューションの場合】外国人人材をご紹介する際の流れ
ここからは、特定技能外国人の雇用を考えている企業様が具体的な採用フローをイメージできるように、ルポゼソリューションにおける外国人採用の流れを表にまとめて紹介していきます。
自社における特定技能外国人の採用スケジュールを検討する上での参考として、ご覧ください。
| 受け入れ企業様 | ルポゼソリューション | |
|---|---|---|
| ステップ1 |
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| ステップ2 |
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| ステップ3 |
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| ステップ4 |
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| ステップ5 |
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| ステップ6 |
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特定技能外国人を自社で受け入れる際の注意点
最後に、特定技能外国人の受け入れを検討する企業が知っておくべき注意点について、3つ紹介していきます。外国人の雇用を考えているのであれば、必ずチェックしておきましょう。
特定技能人材の受け入れに必要な準備を知っておく
特定技能外国人を雇用するには、支援計画の作成やガイダンスの実施、またこれに伴う通訳の手配、住居の確保、各種の届出等、日本人の採用時にはないさまざまな対応が必要になります。
登録支援機関に特定技能1号外国人の支援を全部委託する場合でも、ある程度、受け入れ機関が対応するべきことは出てきますので、その点はよく理解しておくようにしてください。
二国間協定や各国の手続き事情にも注意が必要
世界には、日本へ特定技能外国人を送り出すための取り決めである「二国間協定」を締結している国がいくつかあります。二国間協定を結んでいる国の人材を特定技能外国人として採用した場合は、協定の内容に基づいて各種手続きを進める必要がありますので、注意しましょう。
なお、日本と二国間協定を交わしている国名、及び協力覚書の内容については、出入国在留管理庁サイトの以下のページで確認できます。
【参考】特定技能に関する二国間の協力覚書 | 出入国在留管理庁
受け入れる企業側の環境整備も非常に重要
自社における特定技能外国人の受け入れを成功させるには、現場の職員も含め、既存の日本人職員に対して事前にどれだけ外国人人材の特徴やその必要性について周知できるか、また一緒に業務に当たれる環境を整備できるかが、非常に重要になってきます。
具体的にやるべきこと、周知するべき情報は業種によっても変わってきますが、社内における特定技能人材の受け入れ準備も、外国人の入国準備として欠かせません。
特定技能外国人をはじめとする外国人人材の採用・雇用について、ご不安な点やお悩みがあれば、私たちルポゼソリューションがこれまでの実績を活かして一緒に対応を考えさせていただきます。まずはお気軽にご連絡・ご相談をいただけますと幸いです!
特定技能外国人の採用・就労支援ならルポゼソリューション

ルポゼソリューション株式会社は、医療・介護分野を主業務とするIKOI GROUPの一員です。
自社グループの介護施設で外国人材を雇用した経験をもとに、特定技能外国人の登録支援機関として、主に以下の分野において1号特定技能外国人の採用や就労、学習支援等を行っています。
- 介護
- 飲食料品製造業
- 外食業
- 宿泊業
- 自動車運送業
- 建設業
支援義務の10項目はもちろん、各協議会への登録手続きや申請・届出に関するアドバイス等にも対応する他、外国人材に対しては24時間体制・母国語でのサポートを行い、急病時の病院への付き添いなど、緊急事態が起きた場合の支援にも注力。
特定技能外国人に「日本を選んで働きに来てよかった」と感じていただけるように、また各現場で即戦力として働いていただけるように、人材と所属機関の双方をしっかりと支援いたします。
人手不足のために外国人材の雇用を検討しているがどうすればいいかわからない、自社だけで特定技能外国人を雇用・支援することに不安があるという場合は、ぜひ私たちルポゼソリューションまでお気軽にご相談ください!